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ロックオペラ モーツァルト@東急シアターオーブ 13時公演

脚本・歌詞・作曲:ドーヴ・アチア
脚本:フランソワ・シュケ
演出:フィリップ・マッキンリー

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト:山本耕史
アントニオ・サリエリ:中川晃教
コンスタンツェ・ウェーバー:秋元才加
セシリア・ウェーバー:キムラ緑子
レオポルト・モーツァルト:高橋ジョージ

***
モーツァルトとサリエリが相互Wキャストで話題の作品。この回は山本耕史がモーツァルト、中川晃教がサリエリを演じるインディゴバージョン。特にこちらを選んだのではなく、行ける公演が偶然こちらのバージョンだったというだけ。しかし、中川晃教のモーツァルトは想像ができすぎる&他のモーツァルトが出てくるし、サリエリからは程遠いところにいるかれがどんなサリエリを演じるのか想像ができなかったのでこちらで良かったと思う。山本耕史は、「新撰組!」の土方のイメージが強すぎてどちらかと言えばサリエリの芝居のほうが想像しやすいのでそういう意味でも。

父やコロレド大司教の反対によってやりたいことが出来なかったモーツァルトは、母の協力を得て家を出て作曲家としての道を進む。母との死別、コンスタンツェとの結婚などを経て、謎の男に依頼されたレクイエムを書きながら死んでゆくまでの半生を描く。サリエリは常にモーツァルトの人生を見つめ苦悩する男として、またある時は同時代を生きる作曲家としてモーツァルトの人生に関わり続ける。

曲はすごくいいけれど脚本が微妙な作品だった。
曲はキャッチーで魅力的だし、時には自信に満ち、ときには絶望の中で歌う山本耕史のモーツァルトは非常に素敵だった。二幕構成のうち一幕では殆ど歌のシーンがなかった中川晃教のサリエリも、二幕では豊かすぎるほどの感情表現で作品を彩っていた。秋元才加のコンスタンツェは、もちろん未熟だけれども可愛らしくて今後の彼女の舞台に期待できるものだった。ソプラノ歌手北原瑠美さんの歌声も豪華だったし、キャストは良かったのだ。歌が良くて、キャストが良くて、でも決定的に話が弱い。
秀才サリエリが天才モーツァルトに向けるあらゆる感情を描いた美しくおそろしい「アマデウス」という作品が存在し、天才で下品で愚かで愛すべきヴォルフガングの半生を描いた「モーツァルト!」という作品が存在する中で、この「ロックオペラ モーツァルト」が新しく切り開いたもの、はなかった。そして前述の二作を見ていなかったら、おそらくサリエリがどういう人物なのか分からず、モーツァルトの性格と行動が矛盾しているように見えたのではないかと思う。歌と歌と歌の間を埋めるストーリーが弱いまま、モーツァルトが死んでしまった。
サリエリの出番が少なくて、いっそサリエリなしでモーツァルトの波乱万丈な立身出世とふたつの恋、そして死を描いたほうがスムーズなのではないかと思った。半端にサリエリを出すことで、話が半端に複雑になっている…モーツァルトとサリエリの名前につられて見に行ったので文句は言えないが…。

キャストが良かったと書いたけれど、レオポルト役の高橋ジョージは個人的には微妙だった。歌は巧いんだけれど、何をやっても高橋ジョージである。高橋ジョージが舞台で歌っていた。歌手とミュージカル俳優はイコールではない、ということを改めて実感できるという意味では価値があった、と思いたい。
AKB48本体ではなかなか選抜にあがらず、その一方でリクアワで「虫のバラード」(秋元才加のソロ曲)が超上位に選ばれるなど、人気の根強さを実感させてくれるオカロは好演。AKBにいるとしばしばギャグキャラ扱いされているけれど、実物は超綺麗でかわいいなーピンク似合う!この作品のコンスタンツェはひたすらけなげな良妻だったのが意外だったが、オカロにはそのほうが似合ってると思う。
ローゼンベルク伯爵の湯澤さんは白タイツの堂に入りっぷりがさすが。コミカルなルックスと喋り方で物語を緩和させつつ(ある意味ずっと緩和してる物語だったけどな!)、機知にとんだ意地悪が効いててよかった。

キャストと曲はすごく良かったのだ、という結論。
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posted by: mngn1012 | ライヴ・舞台など | 20:10 | - | - |

1月ごはん

引っ越し・結婚・仕事長期休暇などもろもろありまして、非常に外食の多い月になった。

・どら焼き
ひーたそにもらったゲゲゲの鬼太郎のどら焼き。ものによって刻印されている顔が違ってかわいい。

・ベリーパーラー カフェコムサ
美味しそうだしおやつタイムなのに並ばずに入れる!と思って店に入ったら結構いいお値段の店だった…だから空いてるんだね…。
ベリーのタルトは普通。美味しいけれど、費用対効果を思うとリピートするほどでもないかなあ。

・京橋千疋屋
オレンジとチョコの組み合わせってなんでこんなにおいしいのかしらね…。

これは店で食べた苺のモンブラン。味は普通。いちご!すき!

・多奈加亭
ランチメニューのニョッキのポモドーロ。あつあつでもちもち。パン屋さんなので一緒にパンがついているのだが、パンも美味しかった。

・BOBOLI
アイスクリーム屋さん。テイクアウト。左がキャラメル、右がストロベリー。牛乳強め。バニラアイスじゃなくてミルクアイス。あっさりめでおいしい。

・DADAcafe
知らなければ入らないような路地の先にあるどう見たって民家のカフェ。店の前に看板出ているのに入っていいのか躊躇うつくり。入ると雰囲気の良いカフェだった。ハンバーグランチ。
平日に休みをとった友人と久々ランチ。彼女も新婚だったのですが、その手の話よりもひたすらお互いの職場環境の話をした。生き抜こう。

・俺のハンバーグ山本
ハンバーグばかり食べている人のようですね。
数か月前に出産した友人とランチ。「出産前に最後にあった友達も、出産後最初に会った友達もあなた」だと言われて光栄です。美味しいパンやさんとか色々紹介してもらいつつのごはん。ハンバーグおいしかった。

・牛たんねぎし
「高い肉と安い肉の違いが分からない」「だいたいの店はそれなりにうまいけど何回も行くほどでもない」という、仕事で結構いい店に行っている経験が全然蓄積されない貧乏舌の夫が、「ここはよく行く!」と連れて行ってくれたのが牛たんねぎし。うん美味しいね!知ってるよ!

・Rose Bakery
ランチ食べようと思ったけれどパンケーキの誘惑には勝てない…なんでこんなに女子供はパンケーキが好きなんだろうね…素朴な味でおいしかった。しあわせ。

・RISE
スペインバル。雰囲気がよくて、どれを頼んでも美味しかった。海老のアヒージョ!

・珍閣
いきなりむしょうに餃子が食べたくなり、中華料理屋へ。庶民的な店構えで値段も安いんだけれど美味しかった。あと値段とメニューの写真から想像するよりもサイズが大きい。お得だけど頼み過ぎると痛い目を見る。

・bills
いきたかったんですbillsに。どうせなら江の島のほうに、ということで朝から車でばびゅん。8:30頃着いた時点ですでに行列ができていて、「9時頃もう一回来てくれ」と言われる。
紅茶はこの形式で出すのがオーストラリア流、と店員さん。
噂のパンケーキ!バナナどーん。
リコッタチーズがとても沢山入っているのでふわふわとろとろ。チーズとシロップって合うよね。
スクランブルエッグとパンのモーニング。「サイドメニュー頼まないとマジ卵だけですよ」と教えてくれた店員さんにお薦めをきいたところ「アボカドとベーコンが好き」と言われたので、それをオーダー。確かにこれがないとたまごだけだね!ふわふわでした。
どれもこれも美味しいけれど、これはあくまでシチュエーション込みでの評価・価格だと思った。ドライブして、海を見て、富士山なんかも見えて、散歩してお腹がすいたところでモーニング、のフルコースでこそ意味があるように思えた。味だけで言えば、そこまで特筆すべきものではない。
個人的に素朴なパンケーキが好きというのもあるんだけどね。

・MOET&CHANDON
引っ越しの日に、引っ越し先に友達夫妻からバカラのグラスとモエのロゼが届けられていた…!すごいだろ…!ありがたやー。

・茶洛
全然知らなかったんだけど、非常に有名なお店だったそうで、テレビなどで店を知っていた母と夫が興奮して買っていた。とろとろ系わらびもち。抹茶とニッキ。わたしはわらび粉使ってないであろう、スーパーで100円以下で売ってるやすいわらび餅のほうが好きだよ…。

引っ越しの日に大叔母が電車で食べるお寿司頼んでくれてた!箱寿司!

・輪違屋~乙文
島原にある、一見さんお断りのお茶屋さん「輪違屋」さんを見せてもらってきた。寒かったけれど、すごいものを沢山見られたなー。壁を塗るときに紅葉の葉を埋めて、固まったあと外してそこに彩色したという部屋が凄くかわいらしかった。
そのあとは、輪違屋さんにお食事を出している乙文さんでお食事。普通の京都のおせちとはまた違う、おせちと懐石がミックスされたような八寸からはじまって美味しい懐石だった。

・二條若菜屋
お菓子もらった。あけると絵馬デザイン。

京都での仕事最終日に友人がお菓子を持ってきてくれた!
ミディ・アプレミディのケーキと
マリベルのチョコ!マリベルは何度か行ったけれど、自分用にチョコを買ったことがなかったので初めてたべた。おいしい。

仕事最終日にスタッフの子がくれたマカロン。マカロンだいすき!

仕事最終日の夜の飲み会に夫がサプライズで来た。その翌朝、モーニング、死ぬほど食べました。


・よーじやカフェ
中学からの友人とご飯に行くことになり、どうせなら京都らしいものを堪能したいと考えて、よーじやカフェ。
マルゲリータ
じゃこと梅のパスタ
期間限定苺カフェオレ!
どれもおいしかった。

鼎泰豐
小籠包すきすき。

・すず音
発泡酒な清酒。甘口で飲みやすい。

・cafe火裏蓮花
中高の友人たちとランチ。ランチメニューがほぼこのハヤシライス一品みたいな店なんだけど、美味しかった。ゆっくり時間が流れているので、急いでいるときや空腹のときには向かないかな。
あと開店前からちょっと列ができていたので気合いを入れないと入るのが難しいかも。

おせちと白味噌のお雑煮。

・VIRON
結婚パーティ翌日、友人夫妻と夫と一緒に、友人のリクエストでVIRON。以前友達とモーニングを食べたのだが、それを気に入ってくれたらしい。
店内なら1時間待ち、テラスなら今すぐ、といわれたので寒空の下テラスでランチ。でもそれほど寒くなかった。ビール飲んだからか?
やっぱりパンが美味しいのです。
おさかなおさかな。これもおいしくて、パンにソースつけてお皿が真っ白になるまで食べた。

・DANTE
昔ながら、という感じの喫茶店。こういう雰囲気の店好きだなー。しかも敷居が高くなくて気さくな感じ。

・MOKU
待ち合わせまでの時間潰しに入った喫茶店。スカボローフェアが流れていて、ぼんやりお茶をして充電できた。

・Cafe amar
久々に集まったバンギャルたちとお茶をする。夜行列車で帰るものあり、新幹線で帰るものあり、夜別の予定があるものあり。皆ばらばらで、好き勝手に喋っていて、やっぱり楽しいバンギャルの世界。

・華家
夫が会社の人と飲んでいるところに呼び出されてお好み焼きを食べる。もんじゃ・お好み焼きの店なのに、一人がもんじゃが苦手なようで、もんじゃは頼んでもらえなかった。しょんぼり。

・日高屋
すっごいお腹がすいてチャーハンが食べたくなっていった。安いな!そして結構うまいな!こういうチャーハンって家の火力と量だとできないよね。おいしいんだよ…。

たべすぎです。



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posted by: mngn1012 | 日常 | 10:21 | - | - |

北上れん「よそはよそ、ウチはウチ」初回限定版

北上れん「よそはよそ、ウチはウチ」初回限定版
両親の海外赴任に伴い、近所に暮らす叔父の家に頻繁に足を運ぶことになったフミ。仕事はできるが生活能力が極端に低い叔父のため、バイト代を貰って家事の一切をこなすことになったフミと叔父の関係は次第に変化していく。

北上さんは好きな作家さんで、なかなか新作が出ないことに焦れていたし、本誌でこの話を読んでどう展開されるのか楽しみにもしていた。しかしナンバリングなしの状態で、恋愛が始まる前の段階でコミックスになるとは思わなかった。しかもこのあくどい小冊子付きで…。

叔父とは言え昴之は母親の再婚相手の弟なので、血のつながりは一切ない。ただ、両親が海外へ引っ越し、弟が高校の寮に入ることで近くに頼れる大人がいなくなったフミを心配して、義父が口をきいてくれた相手である。
二人は別に一緒に暮らしているわけではない。ただフミは大学から叔父の家へ向かってひとまず掃除や洗濯をすませ、料理をつくり、叔父と一緒にご飯を食べてから家に帰る。お節介気味で、何かと生活に口を出してくるフミを少々鬱陶しく思わないでもないけれど、なんだかんだで叔父はフミの意見を飲むこともある。最初は頭ごなしに色々非難していたフミも、叔父とのちょうどいい距離の取り方を覚えてきた。学校の友人や弟が言う通り、二人の生活はぎこちない新婚生活のようだ。お見合いで出会ってそのまま結婚した、と言う感じ。お互いのことをよく知らないし、色々な意見が正反対にもかかわらず、なんとなくうまくいっている。

スキンシップが異様に多い叔父の行動に、フミは疑いを持たない。血縁関係ではないと言うものの「親戚」であることや、年齢差があることを理由に、フミはそれを受け入れている。叔父もまた、フミを「家族」とカテゴライズすることで自分の行動を無意識のうちに正当化している。周囲の皆がからかっても、二人の天然はまじめなのだ。

しかしその関係も次第に変化しはじめる。さすがに家族でもそんなことしないんじゃないか、家族だと自分に必死に言い聞かせているのは何故なんだ、抱きつかれて嬉しいのは・抱きつきたいのは・他の誰かと近付いていて嫉妬するのは、何故なんだ。理由は一つだ。そのことにようやく気付き始めたふたり、何の関門もないような気がするのだが、この先ははたして。
一話がかなり短く、大きなエピソードがないままなかなか話が進まないのでちょっともどかしい。いつか2巻が出て結ばれたときに、まとめて読むと楽しいかな。

初回限定版の小冊子は「ホネぬきにされたい」など、これまでの作品のコミックス未収録短篇が数本。コミックス発売後に雑誌に掲載されたものなど。「よそはよそ、〜」はぬいぐるみのたろうさんが描かれているパラパラマンガが見開きであるのみ…。雑誌掲載されたものはどこかに収録されてほしいと思うけれど、やり方が好きじゃないなー。他のシリーズも好きならいいけれど、いきなりこれだけ読んだら何が何だか。
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 17:47 | - | - |

9GOATS BLACK OUT - Last live - " Silence " @赤坂BLITZ

どうしても外せない仕事があったために遅れて参加。最後の1曲だけでも聴けたらいいな、と思っていたのだが、3時間超の長丁場だったので、半分くらい見られました。本編2曲と数回のアンコールを見た。

取り敢えずakayaさんが出ていて驚いた。一応シークレットゲストというていで最初から出ていたのね。サポート終了時のライヴで、「いつか戻ってくる」と言った手前、今日を逃せば約束を破ってしまうことになるから、とMCで言っていた。漾さんからは「マニュピレーターの席はずっと空けてあるから」と言われたそう。お元気そうで何よりです。

後半だったから余計になのか、ほぼ一曲ごとにMCで説明というか曲にまつわるMCをしていたのに驚いた。最後だと思うと言いたいことが沢山出てくるだろうし、最後だからこそ語弊のないようにきちんと伝えたいとも思うだろう。それは曲を愛しているファンへの誠意だと知っている反面、それも含めて曲で伝えて欲しいとも思う。
しかもそのMCが「現在は生や死が軽んじられている」「父の死をきっかけに、死と向かい合うことについて考えるようになった」って言うフォーク歌手のような内容なので、肩を落とすしかあるまい。漾さんがその手の内容について「重い」と苦笑していたけれど、そうじゃないんだ…。
正直ここ数年の9Gの、というか漾さんの方向性には賛同できなかった。身近な人の死や3・11が影響していると思うと文句を言いづらいのだけれど、どれほど死を歌っても、生はうたってほしくなかったのだ。生・光・希望という比較対象なしで、絶対的な死・闇・絶望、孤独や嘆きをひたすら聴かせてほしかった。一条の光もない闇こそが、わたしの欲しい「重い」世界だった。「ライヴが好きか!」と笑顔で客席に問う姿をみたいわけではなかったのだ。わがままだとは分かっているけれど。
この日のライヴも結局は、ここ数年疑問に思い続けていたスタンスの延長線上にあるものだった。それでもやっぱり、嫌いにはなれなかった。

わたしが行く前に既にベーストラブルがあった模様。漾さんが後半のMCで何回もhatiさんに「大丈夫?」と聞いていた。
弦楽器隊についてはもう最初の半年で言葉を失ったので何も言うまい。同郷の絆というか業のようなものを痛感させられた。

解散発表をしたときのコメントにあった、「公式コメントは控える」と明言した姿勢がとても好きだった。解散ってよっぽどでない限りは大きなひとつの理由で起こるものではないし、言えないことも沢山あるだろうし、言葉にすればするほど嘘になるというか、事実から乖離していく感じがあるので、言わないという選択肢が最も誠実に思える。
解散ライヴについて「どういうふうにすれば腑に落ちるものになるか考えていた」と漾さんのMC。発表したときからずっと、どういうふうに終わらせるのかを考えているんだろうなとは思っていたが案の定、その道を探していたんだな。
一部のメンバーの暴走や、健康上などの抗えない理由によって無理やり終わらされてしまうのではなく、一丸となってバンド自身の手でエンドマークを付けるのは非常に難しいことなんだろう。そういう意味では、きちんと提示された終わりがあり、そこに向かって全員で走りぬけてゴールしたことはバンドとして幸福なことだったのだろう。ファンとしても、幸福なのだ。
前回の終わりを思うたびに今回の9Gの終わりは幸福なものだったと思うし、終わりに向けて前進する9Gを見るたびに前回の終わりの酷さを思い知らされる。無理やり力任せに引きちぎられたような終わりを共有できたことは幸福だったと思うけれど。とにかく、前回の反省と後悔を全力で活かしたような終わりであった。
9Gとしての5年間ではなく、バンドマン活動の、ひいては人生の集大成を作り上げると言うような口ぶりだった。同時代を共有して、同じものを美しいとかおぞましいとか思えてよかった。出会えてよかった、と漾さん。ああこの人はやっぱり、いなくなってしまうんだなあ。

終演後に流れる映像の最後にメンバーからのコメントとして、音楽をきけば「そこにいます」というものがあった。MCでも漾さんは、音楽と思い出があれば「俺達(バンドとファン)の絆は切れない」と言っていた。それは解散を悲しむファンへの慰めであると同時に、自分たちの支柱だったのだろう。
もっと悲痛なものになるかと思っていた。フロア前方は実際悲痛だったらしいし、泣いている人も沢山いたけれど、晴れがましさも少しばかりあったように思う。Farewell感のつよいお別れでした。少なくとも「葬儀」と名前を付けるような解散ライヴではなかった。
葬儀って最高のタイトルだとおもうけどね…!

ライヴについての言及が我ながら殆どないな。
おつかれさまでした。バンドが始まって音源を聴いたとき、ライヴを見たときの「これだ!」という感じはまだ心の中に残っている。荘厳なSE、殆どないMC、一気に場の空気をかっさらって入れ替える重厚な世界観。そこから道はだいぶん外れてしまったけれど、大好きでした。
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posted by: mngn1012 | ライヴ・舞台など | 19:09 | - | - |

SHOOWA「縄がなくてもだいじょうぶ」

SHOOWA「縄がなくてもだいじょうぶ」
活動していないオカルト部に籍を置く佐々木は、おとなしい謎の後輩幾三と二人で行動した夜をきっかけに、かれに懐かれてしまう。

本筋に関係あるようなないような、とりあえず唯一無二であることは間違いない設定の組み合わせ。ひとつひとつも珍しいのだが、それを何故組み合わせた…と問いただしたくなる。活動したことのないオカルト部、縛ることが好きな内気な後輩、到底BLマンガの主人公とは思えない適当な顔の先輩、妙にシリアスな(けれど妙に簡単に解決する)家庭内不和。さほど大事ではないカエルのぬいぐるみが表紙に出張っているし、裏表紙の「描き下ろし憑き」のドヤ感も見逃せない。
折角ようやく注目され始めて、絶版状態だった本も新装版で出し直して、満を持した新刊がこの表紙かよ、とか言いたいことは多々あるんだけれど、それも含めてSHOOWA作品という感じ。SHOOWAさんの作品の中で順位をつけるなら個人的には下から数えて1番目か2番目だけど、それでもなんだかんだで読ませるところやぐっとくるところが押さえられている。

お人よしで頼まれ事を断れない佐々木は、オカルト部に何の興味もないのに籍を置いている。内申点のために夜の学校でミッションをクリアすることになった部員一同は、手分けして行動することになった。その時に佐々木と組まされたのが、ぬいぐるみを抱えて行動し、何を考えているのか分からないと教師にまで言われる後輩・幾三である。
不思議ちゃんな幾三が何を考えているのかよく分からないが、どうもかれは以前から佐々木に関心を示していたらしい。「センパイを縛りたい」と言うかれは、どこからともなく現れた縄で佐々木を縛る。そしてかれらの中には、「ほんの少しだけ」なにかが「芽生えた」のだ。ええい自分で書いていて全くあらすじが伝わらない自信がある!でも本当に幾三が「縛りたい」と願いを口にすると、するすると縄が現れるんだ…。

そんなきっかけではあったけれど、ともかく物事が少し動いた。最初の第一歩が、非常に奇妙なかたちではあるけれど、踏み出されてしまった。そうなると、思春期の学生たちの繊細で不器用な恋が始まりだすので不思議。オカルトも縄も消えたわけではないのに、何を考えているのか分かりづらい後輩に迫られて戸惑ったり、自分の考えすぎではないのかと思ってみたりしながらも、その後輩のことばかり考えてしまうひとりの男の話になる。
見るからに裕福そうな家に暮らしている幾三は、夫を悪しざまに言う母と二人で暮らしている。夫が許せない母は、息子である幾三にも「ロクデナシの血」が流れていると言い放つ。おそらく普段から母子関係はないに等しいのだろう。狭いけれど仲のいい、いわゆる一般的な家庭で育ってきた佐々木とは正反対だ。まだ幼さの残る弟と二段ベッドで寝ている佐々木の日常から、かれの性格が見える。
複雑な家庭で育った、一人遊びが得意でおとなしい幾三。にぎやかな家庭で育った、人に譲ることや願いをきくことに慣れた長男の佐々木。ありふれた二人のありふれたエピソードは、オカルト部の後では安心して読める。
ぎこちない恋愛も、その後は非常に順調。自分のことが好きな幾三に、最初は流されているような感じがあった佐々木も、次第に自分の感情が恋愛であることを自覚する。自覚して、向き合って、恋愛が始まる。二人の恋自体はほぼ起承転結がないというか、順序良くステップアップしていっただけである。その「だけ」の話をここまで独創的なものにするのはさすが。


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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 10:32 | - | - |

OUT OF CONTROL Vol.2@新宿BLAZE

DuelJewelのShun(2/3誕生日)とばる(2/4誕生日)のお祝い主催イベント。

・DuelJewel featuring Wal
デュエルのパートチェンジバンド。楽器隊が登場したあと、本日お誕生日のばるさんがサタデーナイトフィーバーみたいな格好で客席をかきわけてステージへ。30秒くらいで終わる曲と、まともにうたわない曲の2曲演奏。2曲目はAKB48「ヘビーローテーション」のマイクパフォーマンスをやりながらの熱唱。曲とダンスのリズムが全然合ってないのに踊りきっててすごかった。
「Happy Birthday!Happy Birthday!Happy Wedding!」というなぞの煽り。しかもHappy Birthdayなのは自分、という無茶苦茶なMCだった。
「全部いいバンドだから目当てのバンドだけ見て途中で廊下に出たらぶっとばす」的なことを言ってたのだが、廊下って…廊下って…。

・ν[NEU]
久々にみた。元々こんなバンドだったのか、結構方向性が変わったのかすら定かではないくらい久々に見た。最近とみに多い光る物販だけど、ν[NEU]の物販はちゃんとバンドロゴが入ったオリジナルでした。
前奏AパートBパートサビ間奏…とひたすら振付を用意されていて忙しい。単に体力がなくてしんどいって言うのもあるけれど、曲を知らない身としては、このライヴ中のいつ曲聞けばいいのか分からない。もしかしたら好きになるかもしれない、という出会いを期待して対バンを見ているのに、モッシュの曲が3曲あった、みたいな記憶しか残らないのは勿体ない。動きながら曲聴く余裕はないよ!(まあ本当に好みなら動いてても分かるんだろうけどね…)
下手ギターがギターを外してマイク持って、センターに現れてラップを始めたときにはびっくりした。
「二人の誕生日を祝うためだけに来た。だからワンマン来いとか音源買えとか言わない」というMCに、おそらくDuelファンから拍手が起こっていた。ただこれ素で言ってるのか、「十分言ってるじゃないか!」というツッコミ待ちなのかわからなかった。どちらにせよ、そういう気持ちでやってるから自分たちのファン以外も一緒に盛り上げてね、という話。

・Moran
気づいたら長らく見ていなくて、一年以上経過していた…勿論5人になってからのMoranを見るのは初めて。
楽器隊が出てきて、そのまま「Escort」へ。Escortはじまり大好き!結局のところ歌詞にある「I'll escort you to my darkness」はひとつのスローガンのようになっていると思う。Hitomiさんがワンマンの告知MCで言っていた「この世の果てに連れていく」ということと、同義だと思う。
Hitomiさんは紫ベロアのナポレオンジャケットの中に、ブログでアップしていたいただきもののマックイーンのカットソー。案の定首元リメイクしてた。「Eclipse」のあとの「Vegaの花」は、Ivy前だけ折りたたまれているのが美しい。登場した時からずっと奇妙な動きをしている人で、瞬間移動してるのかと思えるような感じもあるが、ベーシストらしいベーシストだなあ。結構硬質なベース。
「嫌いだ」で始まる語り。距離が。距離があると思われていることが。手を伸ばせば届くのに届かないと思って伸ばされないことが。「決めるのは誰だ」決めるのは君か。俺はそう思っていない、というところから「rub」へ。この曲好きなんだけど、物凄く好きなんだけど、音源になっていない・おそらく今後もならないであろう、脱退したメンバーの曲を敢えてイベントでやらなくても、とは思う。しかもアウェイな環境の中で。マイクスタンドを使っての歌自体はとてもよかった。
「今夜、月の無い海岸で」は四人でのフォーメーションチェンジ。直前にネックストラップが取れたSiznaさんが、端を口で咥えつつ左右に移動していた。移動するときのviviのおすまし顔がちょっと面白い。もうちょっと普通の表情でいいんだよ!しかしこの日全然ギターが聞こえなくて、センターでギターソロ弾いたときも殆ど音がしなくて不安に思ってたんだけど、調子が悪かったみたい。「いつもはもうちょっと鳴ってる」と友達に聞いて、ほっ。
そこから「Cello suite」「Party Monster」と流れる。全体でみれば凄く悪くも凄く良くもない妥当なライヴだったと思うのだが、トータルアートは虫の息だな、というのが正直な感想。五人になったアー写を見たときに想像したことが、大体そのまま現実になっていた。とても楽しそうで、前向きで上昇志向があって、だけど普通のバンドになってしまった。淋しさとか孤独とかやりきれなさとか、そういう淡いけれど心をしめつけるものが薄くなってしまった。さすがに一回で決めつけるのは尚早だと思うが、雪が解けて春が来ようとしている感じ。
とか文句いいつつ、しばらく見ます。

・Kra
これまた久々のKra。舞っちょが脱退すると聞いた時点で、数年見ていないなーと思っていた。それが2年前か。2年経っているので、もはや新メンバーと呼ぶのも失礼な新しいギターは、当然ながらKraに馴染んでいた。ゾロの人だよね?
すっぴん黒髪の結良さんが一瞬誰なのか分からなかったものの、2013年に見るKraは非常に格好良いバンドになっていた。人の三分の一くらいのスピードでしか年をとらないのではないかと思わせる景夕の歌もいいし、パフォーマンスにも余裕がある。歌を、曲を魅せることを第一にして、その上でファンもそうでない人間も楽しめるようなガイドがある。バンド全体として非常に質がたかい。ものすごく真面目に見て、真面目に聴いてたのしかった。
MCでは「Hitomiさんから話しかけてくれた!」と興奮する景夕たん…。10年以上対バンで顔を合わせているのにまともに話したことがないと年末に話したことがきっかけで、Hitomiさんから本日話しかけてくれたらしい。「調子にのってTwitterフォローしちゃった!Hitomiさんフォロー返してくれるかな〜Hitomiさん〜」と天井を見続けていた。後で確認したらフォローされてて、なんだかほっとしてしまった。ヨカッタネ。

・GOTCHAROCKA
ガチャロッカというバンド名とロゴを最初に見たときに感じたこと、が初めてライヴを見た感想とイコールだった…。今更言わなくても皆知ってると思うけど歌上手いんだよ!ベースなんかむちゃくちゃ上手いんだよ!他だって場馴れしてるし、結成してそれほど経っていないバンドには思えないクオリティがあるんだよ!人気もあるし、客席からの「(バンド復帰を)待ってた」熱が全メンバーに注がれていて、非常にいい空間だった。
ただ…その…。
真悟さんが出てきた瞬間からものすごい楽しそうで、多少のわざとらしさは感じつつも、かれが本当にやりたかったのはこういうことなのだ、というのは痛感した。おじゅいの衣装が後ろ身頃が赤メッシュのインナーに、背面がベルト三本のみというびんぼっちゃま形式のショート丈革ジャンですごかった。ヴィドのコテコテ衣装の時の記憶しかないんだけど、後半はもともとの私服は以前からこんな感じだと知って納得しました…。
主催のデュエルについて「こういう特別な日に呼んでもらえてうれしい」的コメントのあと、「一時期同じ事務所だったこともあったので、お互いに辛さは分かっているというか」「辛かったよね、って」と連呼していたのに笑った。
「Poisonous berry」という曲を、「Poisonous dollって歌ってるよね?」と言う友人と見られて幸せでした…2013年だよ…。












DuelJewel / GOTCHAROCKA / Kra / 
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posted by: mngn1012 | ライヴ・舞台など | 15:15 | - | - |

DOCMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?

SSAでの前田敦子卒業宣言から実際に卒業するまで、指原莉乃の恋愛報道からHKT48への移籍、増田有華の恋愛報道から活動辞退、平嶋夏海・米沢瑠美の活動辞退、総選挙、じゃんけん大会、東京ドームで発表された組閣を中心としたドキュメンタリー映画。

予告にあった映像が本編で使われていないのはいつものこと。あみなとちかりなの合コン騒動などは完全にカット。処分がなかったから扱えないのか、AKB48にとって大したニュースではなかったのか。扱われるのと扱われないの、どちらが惨めなんだろう。

前田敦子のコメントは一切ない。彼女が卒業宣言をして、総選挙を辞退して、東京ドームと劇場公演で去っていく様子は大きく扱われて、皆がそのことについて語る。けれど彼女の言葉はない。そのことがまた、前田敦子という存在を大きくする。いつから考えていて、あの時言おうとどの瞬間に決めてたのか。AKBに入ってから卒業するまで何を考えていたのか。謎が沢山残って、だからこそあっちゃんだなあ。
基本的にあっちゃんは言葉がうまくなくて、肉体言語の人だと思う。総選挙の最後にサプライズで現れた彼女は、最初から泣いている。感じることが沢山あって、きっとその1割も言葉にできていない。「優子がきらきらしている」と満面の笑みで泣いて、全力で抱きつく。それがすべて。やっぱり前田敦子は特別な人だ。
中継番組の時間の都合もあったのだろうが、コメントを遮られた優子の不憫さ。それが大島優子なのだろうなあ。彼女はそういう、誰も悪くない不遇みたいなものをずっと味わってきた。味わい続けている。それをある程度引き受けて、左右されない強さや存在感を得た。あっちゃんも優子も、全く種類の異なる逆境の中で咲く花のよう。優子は既にAKB48の第二章を、少し距離をおいて見ている。渦中にいると言うよりは、それをうまく動かすことを考えている。
あっちゃん卒業についてこじはるが、「直接聞いてないけど女の子ばかりのグループなので知ってた」と言ったのに笑った。まりこさまが辞めて欲しくなくて何度も止めた、というのは意外なような納得なような。見た目のせいで一番クールで冷静に見える彼女だけれど、実際はものすごく女子校脳。
円陣の時点で泣いているたかみなとみぃちゃん。みぃちゃんの、アイメイクが落ちないことを意識した涙がとても好き。女の子のプロ。
東京ドーム最終日、あっちゃんのドレスにたかみながビジューをつける。どこにつけようか迷った彼女が、「心臓に」と左胸に石を置いたところで涙が出た。どういう絆があれば、こういう気持ちが生まれるんだろう。

総選挙悲喜こもごも。まりこさまの「潰すつもりできてください」は使って欲しかったなー。ゆきりんの上にいってしまったまゆゆが戸惑いながら、「ごめんなさい どうしよう」と言うところが好き。逆転勝利した相手に対して一番言ってはいけないことが「ごめんなさい」だと思うんだけど、まゆゆはそれを本心から言ってしまう。そういうコミュニケーションが未熟な彼女をゆきりんは知っているから、負けた彼女がまゆゆを励まして導く。かわいい。
選抜に入ったことで大喜びするうめちゃん。うめちゃん元々可愛かったけど前髪切ってさらに可愛くなったなー。見るたびかわいくなっていく・きらきらしていくので見ていて楽しい。
一方、選抜落ちしたあきちゃは号泣する。アンダーガールズでの撮影で真ん中に立って笑って、ポーズを撮って、終わったら泣き崩れる。彼女に駆け寄るのはスタッフの女性だ。彼女より順位の低い人間が慰めるのもおかしな話だし、実際他のメンバーもこれまでとこれからの自分のことで喜怒哀楽が渦巻いていて、人のことどころではないのだろう。
終始むっとしていたことを後々Google+で詫びていた光宗薫の裏側もあった。楽屋へ向かう通路で泣き始めた彼女は崩れおち、立ち上がれなくなる。研究生として発表された瞬間から異様なまでの期待と注目を浴びていた彼女は、他の研究生の比ではないプレッシャーの中にいた。入らなければまずい注目度も、決して抜きんでた人気があるわけではない現状も、彼女は知っていただろう。脆い人なんだろうとは思っていたが、想像以上に思い詰めやすく、脆い人だったんだな。
非常に好きな見た目だったので、彼女が去ったことは残念だったけれど、彼女のためには早めに下がれたことは良かったのかもしれないと思った。

恋愛報道も続く。指原の時だけ「過去の恋愛」の「過去の」の部分にアンダーバーが引かれていて笑った。報道直後のラジオの、「ご飯も食べられなくて」みたいな長々としたコメントが非常に嫌いだったのだが、HKTに移籍になった彼女の対応は凄いと思った。自分が来ればその分HKTのメンバーの枠が削られる。公演に出る、選抜になる、そういう枠が狭まってしまう。よーいどんで一緒に始めた仲間の中に、大きな傷を負った大物がやってくるのは嬉しくない。そういうHKTのメンバーの気持ちがわかるからこそ、「指原を利用してください」と彼女は言う。涙をためた目で必死に笑って、怪訝な眼で自分を見つめて、明らかに「仕事として」の挨拶をする少女たちと対峙する。
そのあとにししのところに行って泣いたのも印象的。かつてAKBからSKEに移籍した「地方組」のメンバー。色々な苦労があっただろうにししも、黙って指原の髪を撫でる。少女たちは既に、言葉にしない優しさを知っている。言葉にできないこと、自分で消化するしかないことを沢山知っている。それでも誰かの傍にいたいこと、誰かの存在が嬉しいことを知っている。
かつて恋愛禁止条例に反して解雇処分になったのち、再びオーディションを受けてAKBに戻ってきた菊池あやかは「処分が軽い」と語る。菊池にしか言えない言葉だし、菊池が言うからこそ響く言葉でもある。自分のことと比較して、明らかに「人によって」処分が大きく異なることを見た彼女の複雑な心境がいい。それでも、指原も辛い思いをして苦労したんだろうと感じた彼女は、黙って見ていることにしたのだと言う。「納得した」「割りきった」「理解した」とは言わないところが好き。

平嶋・米沢の解雇については、前田や高橋と同期である一期生の平嶋とほか一名の解雇、みたいな感じの扱いだった。とがちゃんが大泣きしているのが非常に印象的。なっちゃんがインタビューに答えている。当時のことについては、学校を卒業したあと時間を持てあまして、寂しさを埋めようとした、と語る。今は専門学校に通っていて、夢を持った仲間たちと一緒にいるのが楽しい、とのこと。「私たちの恋は応援されない」と真顔で言うたかみなや、「今出会った人は運命の人ではないと思って諦める」とあっさり言うまりこと違い、にこにこしながら学校について語るなっちゃんは少しふっくらしたように見える。どちらが幸せなのか。

ゆったんの活動辞退は、発売前日の週刊誌を見せられるところからカメラが回っている。元々すべてのドキュメンタリーが「ガチ」だなんて毛頭思っていないけれど、さすがにこんなにあっさり話は進まないでしょう…。この脱退は、ミュージカルの稽古が始まったあたりから、大学デビューのような痛々しさを持ってはしゃぎ続けるゆったんの「ちょうどよかった」みたいな割り切りというか開き直りが透けて見えて、後味がよくなかったですね。

辞退といえばNMB48の城ちゃんも出ていた。あっちゃんの卒業宣言のあと号泣して、あっちゃんに抱きついていた城ちゃんは、その数カ月後にNMB48を辞めることになる。チームMセンターだった彼女が、心身ともに疲れ果てて参っていたことはGoogle+などで明らかだったし、年齢以上に幼く見える彼女がとても可哀そうだと思っていた。
城ちゃんもインタビューに応じている。辞めたことについて、「皆が自分をセンターだ・それにふさわしい逸材だと言ったけれど、自分でそのことがわからなかった」「気づけたら良かったのかも」と笑う彼女からは、子供みたいな笑顔の中に老成が見え隠れしてせつない。

印象的だったのは、東京ドームの組閣の時のチーム4のメンバーだ。一人一人名前が呼ばれてチームに振り分けられて行く中、それどころじゃないと言いたげに彼女たちは泣き続ける。チーム4がなくなってしまうこと、にひたすら泣いている。
全てが終わったあとにみなるんが、自分たちはA,K,Bのチームに並べなかった、だからチーム4はなくされた。その悔しさを持って、今後のチームで一番になれるように頑張ろう、と言っていた姿に、遅ればせながら彼女がきちんとキャプテンだったことを知る。
それを思うとこないだのリクアワの「走れペンギン」1位は一層感慨深いですね。
じゃんけん大会でぱるるが優勝した瞬間、思いっきり飛びあがって喜んでた島田が好きだよ…。

チーム移籍組の話も少し。総選挙で選抜落ちしたあきちゃと、伸び悩んでいるさえちゃん、劇場最多数と言われて満足できないまりやんぬ、大人になりたいと願うらぶたんなど。はるごんは特に何もなかった。
あと兼任組も特に何も触れられず。海外移籍に比べればインパクトは下がるけれど、結構大きなニュースだったと思うんだけどな。SKE大量卒業宣言とか、HKTの卒業とかそういう姉妹Gのニュースもほとんどなかった。あっちゃん卒業に尺を取り過ぎたかな。

ともちんが卒業宣言。彼女の経歴を思えば少し遅いくらいかと思っていたら、実際結構前から考えていたけれど「あっちゃんのように」踏み出せなかったのだ、と言う。そこに触発された部分もあるのかな。やっぱり前田敦子はふつうじゃない。

前述通りチームS・K兼任決定、そのあとの体調不良など扱われてもおかしくないエピソードがあるじゅりなは、それらについてほとんど全くと言っていいほど触れられず、ただただ終盤にフィーチャリングされていた。さすがです。かわいいのでいいです。

みぃちゃんのこと。
人目に晒され続けることが仕事であるはたちの女の子の剃髪を、すべてパフォーマンスだとは言わないけれど、やっぱり峯岸みなみはただものではないな、と思った。
映画公開直前に、恋愛報道が出た峯岸みなみは報道について否定も肯定もせず、「誰にも相談せずに」坊主にして、youtubeの謝罪動画の中で「AKBに残りたい」と泣いた。どの部分がどう影響したのか、彼女の処分は「研究生への降格」だった。
人によって処分が違う、というのは映画の菊池あやかの言葉を待たなくても、皆が知っていることだ。以前米沢・平嶋の際に言われた「イエローカードが何枚目か」ということも全くの嘘ではないだろう。ただそれだけを真に受けると指原はとっくにレッドカードだと思うので、貢献とか商品価値とか契約とか色々あるでしょう。
わたしは48Gに関しては、少女たちのドラマを搾取している自覚がある。誰が残っても誰が去っても、それなりに裏読みして楽しめる悪趣味な楽しみ方をしている。なので正直みぃちゃんが残っても去ってもいい。
面白かったのは、オリメンたちがこぞってみぃちゃんを庇ったことだ。既に蚊帳の外のあっちゃんはさておき、映画の中で「恋愛をしたら辞めるしかない」と真剣な眼で語った高橋みなみが「頑張ろう」とめったに更新しないブログに、みぃちゃん宛のメッセージを書いた。
女の子たちにとって、親友とクラスメイトの罪は同じではない。好きな子の過ちは庇うし、嫌いな子の過ちは攻め立てるし、どうでもいい子の過ちには興味がない。そういうところを見て48Gを楽しんでいます。
あとナイナイ岡村がラジオで言った「罰が大喜利になってきている」はけだし名言だなあ。次に何か報道された子は、坊主以上のことをしなければ残れない。坊主レベルのことをすれば残れるかもしれない、ということでもある。
恋愛報道でどんどんメンバーが辞めていく。解雇、辞退、移籍(という名の左遷。少なくともあれは左遷だと皆思ったはずだ。指原がそれを栄転に変えたのだ)。握手会での謝罪やファンの涙、怒り。そういうものを何度も見てきている彼女たちは、それでも恋をして、行動に出てしまう。実際に報道されて自分の事件になるまで、自分の番になるまで、そのことの実感を持てないのだろうか。ばれないと思うのか、何とかなると思うのか、考えないようにしなければ生きてゆけないのか。
人よりも沢山荷物を背負っている彼女たちは、人より少ない支柱しか与えられない。そのことに立ち向かえる子は多くない。だからこそ、想像しないように、自分の番が来ないように無意識下で祈って、罪を犯すのだろうか。難しい。

映画としては2012のほうが見ごたえがあったけど、直前のみぃちゃんの報道もあって、色々考えさせられる作品でした。
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posted by: mngn1012 | 映像作品 | 09:55 | - | - |