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ソレスタルステーション00 GN粒子最大散布スペシャルCD 全巻購入特典 ミニ座談会CD

機動戦士ガンダム00 ラジオCD「ソレスタルステーション00 GN粒子最大散布スペシャルCD」全三巻を買うと貰える特典。こちらもマイスター四人と入野さんの五人。

「刹那マイハウス!」のコーナー復活、と言いつつも、コーラ飲んでピザ食べて喋っているだけのCDである。22分強。

ないようがないよう!
五人が三枚のCDを振り返って思い出を話す、というもの。勿論すべての企画に全員が参加していたわけではないので、自分が出ていなかった回の説明を聞いたり、カクテルを再現して噴き出したりしつつ、よしなしごとを語りあう。00の座談会ではなく、飽くまでソレステCDの座談会なのだ。

まあ無料なのでいいか、というレベルの代物。後半の見切り発車で大事故を起こした宮野さんの自滅っぷりは必聴、かもしれない。

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posted by: mngn1012 | 機動戦士ガンダム00 | 21:18 | - | - |

「機動戦士ガンダム00 ソレスタルステーション00 GN粒子最大散布スペシャルCD」3

「機動戦士ガンダム00 ソレスタルステーション00 GN粒子最大散布スペシャルCD」3
ラジオソレステ00から派生した、完全新録企画モノCD第三弾。アニメイト限定商品。
今回はマイスター四人と入野さんの五人。

・オープニング&00喜利
もうとにかく最初っからテンションが異常。四人の異様な悪乗りに振り回され続ける司会の入野自由の可哀想なことと言ったら!
自己紹介から台本を無視しまくってお届けする大喜利。宮野さんの自己紹介が酷過ぎる。
面白かった、としか言いようがないくらい面白かった。ソレステに四人がゲストで出た27、28回を彷彿させる異様な空気だった。わたしはこの二回がむちゃくちゃ好きだったので、それがもう一度戻ってきたようでとっても楽しかった。
神谷さんは無駄に反応が速くていい。他人のネタに笑っているのはいつものことなのだが、今回は結構積極的にボケに行っていたので驚いた。吉野さんが面白すぎて怖い。三木さんもノリノリ。入野さんがいるときの三木さんは大体楽しそうだ。いじめ…弄りがいがあるのだろう。
神谷さんの「つって」連呼によって、他の人たちにも「つって」が移っていた。

・沙慈・クロスロードの、ピザっとしておいしいね
ソレステはどこまでもピザを押すなあ。
ミッションイントラブルの沙慈編。これまではゲストに振る側だった入野さんが苦戦。ただひたすら苦戦。それを喜ぶ悪い大人たち。

・男だらけのボーイズトーク
00の女キャラについてのあれこれ。誰とどんなデートがしたいかとか、どんな服を着せたいかとか、そういう妄想。まとめるとスメラギさんのおっぱい最高!みたいな。スメラギさんの下着の話題をしていたときの神谷さんの輝き方がすごかった。知識はあるのに発想が中学生!
案外シーリンの話題が少なかった。姫様の話が出ないにもほどがある。

・エンディング
ごあいさつ。最後まで感慨深くならずぬるっと終了。これでいいのだ。

いい意味で、ものすごくひどいCDだった。しかしながら前の二枚がラジオなのに料理をするという謎の企画物だったので、それよりはよっぽどこのトークCDの方がいいと思う。視覚的な要素に加えて味覚的な要素もあるものより、座って話しているものの方がいいというのも皮肉な話だが。あー面白かった。とにかく面白かった。満足。

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posted by: mngn1012 | 機動戦士ガンダム00 | 21:18 | - | - |

梅太郎「薬指が知ってる」

梅太郎「薬指が知ってる」
千束と付き合っている波平は、飲み会のあと、気が付くと家で裸で寝ていた。何故か移動で知り合ったばかりの同僚・筒見が裸で部屋にいることに動揺しつつも、記憶がない波平は何かあったのかと言い出せない。

「明日、彼のベッドで。」「眠れない恋人」に続く、千束×波平シリーズ第三弾。

ここ数年絵の劣化がひどいことは分かっていたのだけれど、ここへきて極まれりと言うところ。あらゆるものの大きさの比率とか、横顔とかがとにかくすさまじい。これが新人作家ならば、失礼ながら下手だな、の一言で済ませられるのだけれど、長年活動していて以前はこうじゃなかったということが分かっているだけに切ない。素人目では背景や小物はさほど狂っていないように思うのだが、人物だけがタッチは変わらないままおかしくなっている。うーんうーん。「前の絵の方が好きでした」とは意味合いが違うように思うのだが、ともかく話は好きなので買ってしまうのであった。

波平はとにかく自信がない。惚れっぽい性格の所為で男性経験が多いことや、それらの相手にあまり良い扱いを受けてこなかったことがかれをそういう人間にした。更に何を考えているのかわからない上に言葉が足りない千束の所為で、波平はすぐに不安になる。
千束が自分の存在を会社の部下から隠したとき、波平は傷ついた。恋人だと紹介してもらえるなんて思っていない。そんなことは望んでいない、ただ、友人だと紹介されたかった。自分の存在をないものにされたような気がして、それがそのまま愛されていないのではないか・自分という人間は恥ずかしいものなのではないかという疑念に変わって、かれは苦しむ。
一言千束にそう言っていたなら、何もかもが変わっていただろう。営業職である波平の立場への気遣い、おそらくは独占欲、更にはどんな相手にでも嘘をつきたくないかれの真っ直ぐな性格が、波平を隠す態度に出たのだと、かれは簡潔に説明してくれたかもしれない。けれどプライドが邪魔をして、波平はそんなことは聞けない。聞けないまま、傷ついたという顔をして、逃げようとする。
更には成瀬との一件が重なり、二人の関係はどんどんこじれてゆく。たったひとことが言えないだけで、聞けないだけで、些細なすれ違いは泥沼化する。

それぞれに働いている男としてのプライドがある。結果を出し続けることが求められる実力社会に身を置きながら、恋愛をするのはとても大変だ。

最悪なかたちで決別した関係を、再生すべく動いたのは波平だ。自分に自信が持てないあまり、自分を肯定してくれる人間をも否定してしまうかれの悪い癖を、知っていて千束は指摘しなかった。かれが自分で気づいて直さなくては意味がないからだ。かれならばそれができると信じていたからでもあるだろう。
少しずつ孵化するように成長して、千束と一緒にいることに気後れしない自分になるまで、波平は前を向き続ける。そして千束はそれを待ち続ける。
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 19:43 | - | - |

富士山ひょうた「純情」3 限定版

富士山ひょうた「純情」3 限定版

喧嘩はひと段落して元鞘に収まった二人だけれど、課題は山積みだ。
付き合い始めだからというのもあるだろうけれど、倉田は短気なうえに自己否定的なので、すぐに苛立っている。会いたくなっていきなり戸崎に会いに行けば、戸崎は喜ぶ。たとえ仕事が詰まっていようとも、翌日のスケジュールがハードであろうとも、本当にかれは嬉しいのだ。それは、恋人同士の感覚として、何らおかしなことはない。しかし倉田は落ち込む。自分が我慢できずにやってきた所為でかれの仕事に影響を与えているのだと、、迷惑をかけているのだと思い込む。その思い込みに対するやりきれない気持ちは自分に向かうだけではなく、自分を追い返したり怒ったりしない戸崎にも及ぶ。戸崎にしてみれば嬉しいだけなのに、素直に喜びを表現するかれにも、倉田は苛立つ。
たぶん倉田は自分のことが嫌いなのだ。だから、自分が嫌いな自分を好きな戸崎に苛立つことが多い。嫌いな自分を許して甘やかす戸崎が腹立たしいのだろう。倉田はおそらく、罰されるのを待っているのだ。

そういうかれの不安定な精神状態を構築する上で欠かせないのが、かれの母親だ。倉田が学生のときに不倫していた母は、そのことを知った息子に口止めしてきた。そのことが、倉田のあらゆるものへの不信感や攻撃性を養ったのだろう。信じること、心を許して明け渡すことを、かれは嫌う。

そんな母親が、いきなり倉田のマンションを来訪する。ちょうど帰るところの戸崎と、玄関先で柄にもなくキスしているところを見た母親は、血相を変えて詰め寄ってくる。当然と言えば当然の反応をしてきた彼女に、二人は一瞬言葉を失う。それは、お互いが心の底で思っていたことを指摘されたからかもしれない。普通ではない、褒められたことではない、堂々と公言できない、そういう関係だということを。
倉田は母の言葉に傷つき、戸崎を傷つけたことにも傷つく。戸崎は戸崎で、元々ゲイの自分が、ヘテロの倉田を引きずりこんだのだという罪悪感でいっぱいになる。倉田の母親の態度は傍目には若干常軌を逸しているように見えるけれど、多かれ少なかれ、「普通」の人の反応はこんなものなのかもしれない。それを思い知った二人は、その痛みを共有することもできずに苦しむ。
実母の問題なだけに文句や愚痴が言いやすい倉田に比べて、戸崎は複雑そうだ。悪口を言うわけにもいかず、改めて自分がマイノリティであることを自覚して落ち込んでいる。そういう不安定な心情を必死にこらえているかれが、倉田に誘導尋問されて本音を吐きだしていくシーンがとても切ない。言葉にしてみて初めて分かることもある。自分の気持ちを話して分かり合って、どんなに辛かろうといばらの道であろうと、進んでいくしかないのだ。
結果的には、この大きな障害が、二人の距離を縮めたのだろう。

更には倉田父も登場。同じく「普通」の感覚で接してくる父親との会話を通して、とうとう倉田は、ずっときけなかった過去の話をした。かれを苛む罪悪感の原因であるそのことについて父親と会話したことで、倉田の罪の意識は多少なりとも薄まったのだろう。罰される日を待ちわびる必要はなくなったようだ。

久々に、世間の目や家族の反対と正面から向き合った漫画を読んだ。倉田はセクシャリティとしては限りなくヘテロに近いので、余計に葛藤も大きかっただろう。それでも大切なひとといたいという、とってもプレーンな欲求のために、二人は努力した。

限定版にはその後の話を書いた小冊子付き。わざわざ分けなくても…という感じの短編コミックと、作者のインタビューあり。

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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 21:03 | - | - |

機動戦士ガンダム00 #25「再生」

リボンズは自分を「救世主なんだよ」と言った。刹那は当然ながらそれを認めないけれど、ある意味では本当に、かれは救世主だったのかもしれない。刹那の目指す未来とリボンズが目指す未来が異なる以上、どちらかを選ぶことしかできないけれど、もしかしたらリボンズの描く未来もありなのかもしれない、と思った。圧倒的に優れた種によって、正しい方向に導かれることは、そう悪いことでもないのかもしれない。終わらない殺し合いの果てに全滅するよりは、よっぽど。

しかしながら当然そのような終わりになるはずもなく。
ボロボロになって、片足を失くして戦う00ガンダム。トランザム多用、量子化となんでもあり。しかしこの量子化はある意味では反則だけれど、案としてはとても好きだ。
変形してガンダムタイプになったリボンズキャノンに、リボンズガンダムに太陽炉を取られた刹那。自分の機体を大破させたリボンズは、宇宙に漂う0ガンダムを見つけて乗り込んだ。刹那はその頃、改良されたエクシアに乗り換えていた。そして再び、リボンズと対峙する。
刹那対リボンズの構図は変わらないけれど、MSは00ガンダム対リボンズキャノン(リボーンズ?聞いた感じだと伸びてたような)の図式から、エクシア対0ガンダムへと変化した。刹那がエクシアで0ガンダムを撃つ、ということには大きな意味があると思う。戦場で見た0ガンダムを神のように崇めていた刹那は、その原体験を抱き続けたまま青年になり、エクシアで世界中の紛争に武力介入した。CBのガンダムマイスターである刹那・F・セイエイという存在は、0ガンダムが発端だ。あの時見た0ガンダムのようになりたくて、ガンダムに固執しながらかれはもがき続けていたのだ。初めて与えられたエクシアと共に。そんなかれが、今、0ガンダムと戦い、打ち勝った。神という概念の支配から逃れたかった少年は、縋るべきよすがを0ガンダムに変えて、同じことを繰り返してきた。その呪縛から、今、かれは自らの手で神を殺し、呪縛から解き放たれようとしているのだ。

マリナは刹那に手紙を書いている。
同じものを、平和というたったひとつのものを見つめているマリナと刹那は、決して相容れない。平和のために自分の手を汚し、「罪を背負い傷付いて」戦う刹那の生き方を、マリナは哀しんでいる。幸せを他者と共有することで、平和の種をまいていきたいと彼女は思っているのだ。
マリナの意見はもっともだ。戦争をやめさせるために武力をもって制するというのは間違っている。矛盾している。しかし彼女の並べる夢は飽くまで理想であり、ちっとも生きた言葉として響いてこない。彼女の提案は、既に平和になっている状況下で心を裕福にするためのものだ。戦争は、誰かと共有しうる幸福まで根こそぎ奪っていく。大きなもののためには、犠牲も必要になる。刹那は自分のプライベートを斬り捨てて、場合によっては命ごと放り投げて、なんとか安全な世界を作ろうとしているのだ。
二人はたぶんずっと分かり合えない。お互いがとても大切な存在で、気になるけれど、本質が違いすぎる。哀しいけれど、ひとが生きていくうえで避けられないことだ。

ヴェーダの一部になったティエリアはもはや肉体を持たない。人類を導くのではなく、共に未来を創るために、かれは人類を見守る存在になった。もはやそれは人間ではないし、悟ってしまった姿はさびしいけれど、それもまたひとつの答えではある。瑣末な器に拘らなくて良くなったのだろう。
戦いの中でこぼれたリボンズの本音は、純粋種のイノベイターである刹那を倒すことで自分の有用性を確信することだった。人類を下に見ることで自分を保とうとする、ある意味でとても人間臭いその願いに、ティエリアは「そうやって人を見下し続けるから分かり合えない」と説いた。それは最も憎むべき敵を否定するのではなく、過去の自分を慰めているかのような優しさの残る言葉だった。もはやティエリアはその位置にいないのだ。

そして最終決戦から時がたって、それぞれのその後。
アザディスタンはなんだかんだで再建したようだ。ひとまわり強くなったように見えるマリナの姿からするに、彼女は自分のやり方で頑張ったのだろうと思う。その様子が全くうかがえないのは残念だが。そして結局歌が広がりつつある、というのは何だったのか。
入院するルイスの元を見舞う沙慈。戦争で身よりを失くした二人が、これから支え合って生きていくのだろう。GN粒子によって細胞異常が治った、というご都合展開。ラッセも健康そう。
コーラサワーさんご結婚!キャー良かった良かった!でも「大佐」呼びなのが可愛らしい。
ホーマー・カタギリは自室で切腹。一瞬グラハムかと思ってびっくりしたのだが、その後登場するので改めて見返して判明。「全ての罪を背負うつもり」だとビリーが称していたのは、ある意味で真実だった。アロウズが悪である、という認識で新しく成立した政府のためにも、かれは悪者として一生を終えた。
ビリーは何やら研究中。後ろにグラハム。セカンドシーズン最大の不満は、グラハムの扱いの半端さだ。美学を通して勝利する戦争を好むエリート軍人が何もかもを失い、復讐の鬼と化すところが好きだったのだが。そこに戦争の齎す弊害のひとつが存在していると思うので、もっと描いてほしかったな。
アンドレイは生きていた。ソーマの言葉が聞いたのか、本音を吐きだしてすっきりしたのか、父母を尊敬する念を持ったようだ。実際そうなったら、自分が実父に手をかけたことを思うと正気ではいられないように感じるけれど、そこも乗り越えたのだということにしておくか。悔恨は何も生まないし。
アレルヤとマリーは罪を償うべく、二人で旅をしている。CBを抜けたわけではないようだが、本来のアレルヤの気性には戦いは似合わないのでいいのだろう。
ライルはCBとして生きることを決意した。刹那、スメラギ、フェルト、ラッセ、ヴァスティ親子の乗ったトレミーが、新たな平和のために旅立つ。
あらゆる場面に、イノベイター(イノベイド)らしき存在がちらほら。

結局のところ00の命題というのは、世界中で起こっている戦争やそれに類似した争いに対して「無自覚でいられない」ということだったと。火の粉が振りかかってから立ち向かうのではなく、「私たちから関わっていかなくては」いけないのだ。
おっとりしてちょっと気が弱いけれど芯の部分は強くて優しい男の子の沙慈、ワガママで気がきついけれど本当は人一倍寂しがりやの女の子のルイス、という、テンプレのような学生カップルの元にも、戦争は下りてくる。ニュースで見る映像や、資料で学ぶデータではなく、目の前でテロが起きる。家族を一瞬で失い、哀しみに暮れ、怒りを覚え、現実を知った。随分といろいろなものを失って、その代りに得たものもある。少なくともかれらはこの先、テレビで見る戦争を、他人事だとは思わないだろう。親を失って泣き叫ぶ子供を、子供を失って絶望する親を、呑気な気持ちで眺めることはできないだろう。CBが介入したことで歪められ、そしてひとまず再生された世界においては、少なからず意識の変革があったのだろう。
セカンドシーズンの一話でティエリアが言った「自分のいる世界ぐらい、自分で見たらどうだ」という台詞が、この半年を通して一番印象的だ。その言葉は無関心な一般市民の代表であった沙慈に向けられていた。そしておそらく、わたしたちにも。

不満は多々残る。疑問も多々残る。あげていけばきりがないが、最大の不満は、オリジナルアニメーションでありながら、本編だけでは補完されない設定やエピソードが多すぎるということだ。雑誌のインタビューや番外編や小説、そしてラジオなどで得られる情報の中に、重要なものが沢山あって驚いた。アニメを長年見ているひとには普通のことなのかもしれないが、とても戸惑った。郷に従うしかないとは思ったものの、それは物語として破綻ギリギリなのではないか。
刹那が最後の最後でイノベイターになったのは正直がっかりだった。人間のままで、他のみんなと同じ普通の人間として、人類を操ろうとする人ならざるものに勝利するからこそいいのに。リボンズよりも上位種になってしまったら、勝って当然じゃないか。唯一の救いは、刹那の態度がなにひとつ変化しないことだろう。芯がまったくぶれない。その態度はとても好きだった。
あとはやっぱりファーストシーズンが面白すぎたとも思う。美化もあるだろうけれど。セカンドも最初は一週間待つのが辛いほどわくわくしていたけれど、途中から気持ちが落ち着いた。

でも、面白かったです。
武力による戦争根絶、という矛盾。その矛盾をなんとか成し遂げようとしているCBの姿は、00において何か新しいものを創り出そうとしているひとたちの姿のようでもあった。何かが起きるのではないかと、期待させてくれた。その一年と半年の間のわくわく感は、本当にわたしを楽しませてくれた。
結果ではなく過程。何を為したかではなく、何をなそうとしたのか。そういうところがまたCBとリンクする。楽しい日々でした。

散々リークされていた劇場版決定も公表。見に行くよ。

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posted by: mngn1012 | 機動戦士ガンダム00 | 21:02 | - | - |

三池ろむこ「キラキラ」

三池ろむこ「キラキラ」

カメラマンを目指している加持は、色々なジャンルでクリエイターとして活動している先輩達とアトリエ兼住居に共同で暮らしている。結婚を機に出て行く先輩の後釜に決まったのは、高校時代に告白してふられた先輩の宮田だった。

同じ家に暮らすひとたちのオムニバスもの。
加持にしてみれば宮田は憧れの存在だった。高校のときは勿論、失恋したあとも、再会した現在もそれは変わらない。あまり良い振られ方ではなかったけれども、まっすぐ過ぎるほどにまっすぐなかれは、宮田を相変わらず尊敬しているようだ。かれの恋は一度終わったけれど、それに似た気持ちをまた抱きはじめる。
宮田にとっては加持は奇妙な後輩であったけれど、若さと動揺のせいでかれの誠意を踏みにじってしまったことを、ずっと後悔していたようだ。たとえ男同士であろうとも、自分を思ってくれている相手に感謝を伝えたかったと、断るにしてももう少し方法があっただろうと、宮田の中では苦い思い出になっていた。伝えられるはずがないと思っていた謝罪だったけれど、思いもよらずに二人は再会した。

ただの高校生だった二人は大人になり、社会人になった。宮田に憧れていた加持は自分の確固たる夢を持って努力する一人の男になっていた。そして憧れられていた宮田は、仕事で燻っている。自信が持てず、上司から持ちかけられた提案を前に逡巡している。そんな宮田にしてみれば加持は眩しかった。夢を持って頑張りながらも、自分を変わらず慕うかれの存在に、宮田は励まされる。加持のきらきらした気持ちが、宮田を奮い立たせる。宮田もまた自分で輝くために、立ち上がる。
そして宮田が加持に恋をするのは、ごく自然な流れだった。ずっと気にしていたということは、それだけずっと加持のことを考えていたということだ。宮田を嫌いになれないままだった加持と、ずっと加持のことを気にしていた宮田は再会して、それぞれの曖昧な感情を結実させる。

全体的に爽やかで穏やかな話ばかり。あたりが柔らかいので読みやすいけれど、もうちょっと深く入り込んでも良かったかなあ。そこから先はどうなるの!というところで終わって他のキャラの話に行くのでちょっと生殺し。
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 11:29 | - | - |

日高ショーコ「憂鬱な朝」1

日高ショーコ「憂鬱な朝」1
父が死んだ後、本邸に迎えられた暁人は、十歳にして子爵の座を継いだ。すべてを取り仕切るのは、何もかもを把握しており、自分のことを冷酷な目で見つめる家令の桂木だ。社交界にも顔が広く有能な桂木は、暁人を憎んででもいるかのようにふるまい続ける。

年代などは全く出てこないけれど、家族制度があった時代の物語。
暁人は久世子爵の唯一の息子であり、桂木は久世家の分家である桂木家の三男だ。普通ならば三男は兄の手伝いしかできないけれど、かれは幼いころに久世家に引き取られて、当時まだ子供を授かっていなかった久世子爵の元で厳しく育てられた。

あまりむやみやたらにこの言葉を使いたくないのだが、萌えた。萌えたという言葉がこれほど相応しい事もなかなかないくらい、萌えた。
わたしは主従関係が大好きなのだが、中でもこういう、全く馴れ合わない主従はたまらなく好みだ。二人の間には確固たる身分差があって、その境界は不可侵である。覆らない。異例はない。生まれた時から存在するその階級は、死ぬまで変わらない。死んでも、変わらない。かれらはちがう種類の人間なのだ。そういうちがう種類の人間同士が対峙した時に生まれる摩擦、確執が見事に描かれている。

桂木はかれが与えられるすべてを暁人に与えた。マナー、知識、教養、久世家のためになるあらゆる事を教え込んだ。爵位があるとは言え、子爵という階級は華族の中では決して高い方ではない。そういう半端な立場で狡賢く生きてゆく術も、かれは知っていた。
何もかもを与えておきながら、桂木は、暁人が一番欲していたものだけは与えようとはしなかった。かれが何を求めているか知っていて、決してそれだけは渡さなかった。

桂木と初めて出会った日の十歳の暁人も、高等科に入った今の暁人も、同じものを欲し続けている。桂木が家や父ではなく自分自身を見てくれること。向き合って、認めてくれること。傍にいること。きちんと話しをすること。それだけのことなのに、どうしても得られなくてかれは苦しみ続けている。
自分が知らないかれの家庭環境を知れば何かが分かるのではないかと無茶を通したところで、桂木は余計に苛立つだけだ。お前には関係ないのだと振り切って、憎むような瞳で見られるだけだ。
それでも暁人は諦めなかった。どんなに周囲に嫌味を言われても、白い目で見られても、桂木の望むままに振る舞えばいつか認めてもらえるのではないかと、かれはもがき続けてきた。

しかしその努力は、限界を迎える。老いた女中と桂木が長年かけて隠蔽した真実に少しずつ近づいていく暁人は、「家のことだけをお考え下さい」と言われて、とうとう何もかもを諦めてしまう。少しずつ露呈していく真実によって暁人は、自分の願いが決して叶わないのだと知った。桂木が自分を認めることはないのだと理解したかれは、人間として分かり合うことを諦めたのだ。桂木の気持ちを動かすことを諦め、卑怯な取引によって桂木を得ることにする。
強引に桂木を押し倒した暁人は、この後に及んでも焦りもせずに飄々としている桂木の態度に傷付く。暴力にも動揺せず、それでも自分を見てくれないかれに、最後の希望までが消えた。自分のことを見てほしいだけなのに、それだけが叶わない。肉体を手に入れることも、命令することもできるのに、桂木の気持ちだけがひとかけらも手に入らない。強引に奪われたのは桂木なのに、傷ついているのは暁人の方だ。こんなことがしたいわけじゃないのに、もう、手がない。

全てが終わったあとに暁人の部屋を出た桂木は、「もっと優しく接すれば良かったのかな」と呟いた。「世の中にはどうにもならないことがとても多い」と幼い身で思い知った桂木は、その時既に諦めることを覚えたのだ。かれが暁人に優しい態度を取らなかったのは、急に現れて自分の場所を奪い去ったことや、自分が手に入れられないものを最初から持っていることへの嫉妬と、そんな人間が、自分が必死で体得したものを持っていない上に身につける気もないことへの苛立ちからだった。しかしそれ以外にも、覆せないことの多い非情な現実を教える意味もあったのかもしれない。かれが優しくしたところで何も変わらない。それを理由に桂木は、暁人と向き合うことから逃げた。

この時代に定められている身分の差だけでなく、暁人と桂木はあまりにも違いすぎる。明るい少年だった暁人と、初めから自分の出生の秘密を知っていた桂木。先代の久世子爵に厳しくしつけられた桂木と、可愛がられた暁人。あらゆる条件が違いすぎる二人は、分かり合えずにいる。かれらは、分かり合う努力なしには分かり合えないのだ。皮肉なことに、肉体も、立場も、何の意味も持たない。ただ、分かりあおうとしなければ、何もかも無力なのだ。
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 00:17 | - | - |

和泉桂「桜月」

和泉桂「桜月」
「貴公子の求婚」<感想>の番外編同人誌。
周りからするとすっごいどうでもいいことで痴話喧嘩している朝家と将久の話。
痴話喧嘩というのは大体ものすごくどうでもいいことが原因で、それは周りにしてみれば別に聞きたくもないし、多少興味があって聞こうものなら後悔するようなことなのだが、本人たちはいたって本気だったりする。それは、当事者にしてみればとても重大な問題だと思われることだったり、冷静に判断できないくらい興奮していたりするから起きるのだ。それだけ、恋愛にのめり込んでいる証拠だ。
朝家と将久の喧嘩も本当にばかばかしいものなのだが、それを知らない実親と狭霧は、落ち込んでいる朝家を見て本気で心配する。長らく会う機会のなかった友の悩みを聞いた二人は、しかしその返事を聞いて、質問したことを後悔しただろう。ばかばかしい上に恥ずかしい。しかし当人は本気なので、そんなばかばかしいことにも真顔でアドバイスしてやらなくてはいけないときた。不憫である。

そしてばかばかしい喧嘩は、仲直りの方法も、ばかばかしい。天然なうえに恋愛経験が皆無の朝家はともかく、傍から見れば呆れかえるようなうぶな恋愛を、なんだかんだで将久も楽しんでいる。かわいい!

そして攻める嫁はやっぱりいい。「ふつつかな妻だが」とか真面目に自分で言ってしまう攻最高。
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 01:01 | - | - |

もらいもの


80歳手前の大叔母に先日会ったときに、COACHのバッグを持っていたので、素直に可愛いね、と言ったところ「気に入ってない」「街を行く人がみんな持ってるので嫌だ」「きちんと閉まらないから不安だ」などと不満爆発。しまいには「あんた使う?」とまで言われたので、二つ返事で「使う!」と言ったら、本日くれた。
わたしがいわゆるブランド物、に興味を持ったのは比較的遅いと思う。洋服は昔から大好きだったけれど、なんといってもJane Marple様至上主義で十年以上やってきているので、高級ブランドにうつつを抜かすひまなどなかった。高校ぐらいから、友人たちがハイブランドの財布やバッグに夢中になっているのを横目に、わたしは王冠箔押しバッグ最高!レディーボーデンバッグは匂いがするんだよ!などと思っていたのだ。バッグだけ高級だと悪目立ちするじゃない、などと偉そうなことも思っていた。
しかし成人した頃からちょっとずつ興味を持ち始める。コレクションの写真などを見て可愛いなあ、と思ったり、実際に店頭にあるものに恋して値段を見て撃沈したり、ちょっと買っていざ使ってみてその質の高さに感動したりするようになった。
とはいえ相変わらずやっぱりJane Marpleに変わりはないのだけれど、いいものはいいじゃない、と思える程度には大人になったのだな、と実感。でも自分で大枚はたいて買う気にはまだなれないので、頂き物を大切に使おう。ライヴハウスでその辺に放り投げたりしない、ぞ!

毎年恒例花粉症による肌荒れが深刻化。アルビオンのカウンターで聞いてみると、花粉症の薬を服用することで、乾燥が酷くなるケースが多いという。例に漏れず薬を二月頭から飲み続けているので、きっとそれなんだろうな。だからと言って飲まないと洒落にならないので、ハーバルオイルを購入。周囲を見ていてもアルビオンを使っている人って他のメーカーに比べて、アルビオン信者的な人が多いように思うのだが、わたしもそのひとりである。スキコンは神の水!
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posted by: mngn1012 | 日常 | 20:03 | - | - |

ルチル文庫三周年&毎月刊行化記念小冊子「RUTILE SOUVENIR NEIGE」

 
ルチル文庫三周年&毎月刊行化記念小冊子「RUTILE SOUVENIR NEIGE」
ルチル文庫一冊とルチル本誌と400円為替で応募。忘れていたけれどかなり予定より遅れてやってきたようで、お詫びのメモが入っていた。確かにそう思うと冬真っ盛りのデザインである。可愛いので気にしない。
ちなみに文庫サイズ。
作家は六人。どれも番外編っぽい。一人20ページほどで、砂原さんのみ30ページ強あった。

一応折りたたみ。
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 19:40 | - | - |