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DOCMENTARY OF AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN 少女たちは涙の後に何を見る?

SSAでの前田敦子卒業宣言から実際に卒業するまで、指原莉乃の恋愛報道からHKT48への移籍、増田有華の恋愛報道から活動辞退、平嶋夏海・米沢瑠美の活動辞退、総選挙、じゃんけん大会、東京ドームで発表された組閣を中心としたドキュメンタリー映画。

予告にあった映像が本編で使われていないのはいつものこと。あみなとちかりなの合コン騒動などは完全にカット。処分がなかったから扱えないのか、AKB48にとって大したニュースではなかったのか。扱われるのと扱われないの、どちらが惨めなんだろう。

前田敦子のコメントは一切ない。彼女が卒業宣言をして、総選挙を辞退して、東京ドームと劇場公演で去っていく様子は大きく扱われて、皆がそのことについて語る。けれど彼女の言葉はない。そのことがまた、前田敦子という存在を大きくする。いつから考えていて、あの時言おうとどの瞬間に決めてたのか。AKBに入ってから卒業するまで何を考えていたのか。謎が沢山残って、だからこそあっちゃんだなあ。
基本的にあっちゃんは言葉がうまくなくて、肉体言語の人だと思う。総選挙の最後にサプライズで現れた彼女は、最初から泣いている。感じることが沢山あって、きっとその1割も言葉にできていない。「優子がきらきらしている」と満面の笑みで泣いて、全力で抱きつく。それがすべて。やっぱり前田敦子は特別な人だ。
中継番組の時間の都合もあったのだろうが、コメントを遮られた優子の不憫さ。それが大島優子なのだろうなあ。彼女はそういう、誰も悪くない不遇みたいなものをずっと味わってきた。味わい続けている。それをある程度引き受けて、左右されない強さや存在感を得た。あっちゃんも優子も、全く種類の異なる逆境の中で咲く花のよう。優子は既にAKB48の第二章を、少し距離をおいて見ている。渦中にいると言うよりは、それをうまく動かすことを考えている。
あっちゃん卒業についてこじはるが、「直接聞いてないけど女の子ばかりのグループなので知ってた」と言ったのに笑った。まりこさまが辞めて欲しくなくて何度も止めた、というのは意外なような納得なような。見た目のせいで一番クールで冷静に見える彼女だけれど、実際はものすごく女子校脳。
円陣の時点で泣いているたかみなとみぃちゃん。みぃちゃんの、アイメイクが落ちないことを意識した涙がとても好き。女の子のプロ。
東京ドーム最終日、あっちゃんのドレスにたかみながビジューをつける。どこにつけようか迷った彼女が、「心臓に」と左胸に石を置いたところで涙が出た。どういう絆があれば、こういう気持ちが生まれるんだろう。

総選挙悲喜こもごも。まりこさまの「潰すつもりできてください」は使って欲しかったなー。ゆきりんの上にいってしまったまゆゆが戸惑いながら、「ごめんなさい どうしよう」と言うところが好き。逆転勝利した相手に対して一番言ってはいけないことが「ごめんなさい」だと思うんだけど、まゆゆはそれを本心から言ってしまう。そういうコミュニケーションが未熟な彼女をゆきりんは知っているから、負けた彼女がまゆゆを励まして導く。かわいい。
選抜に入ったことで大喜びするうめちゃん。うめちゃん元々可愛かったけど前髪切ってさらに可愛くなったなー。見るたびかわいくなっていく・きらきらしていくので見ていて楽しい。
一方、選抜落ちしたあきちゃは号泣する。アンダーガールズでの撮影で真ん中に立って笑って、ポーズを撮って、終わったら泣き崩れる。彼女に駆け寄るのはスタッフの女性だ。彼女より順位の低い人間が慰めるのもおかしな話だし、実際他のメンバーもこれまでとこれからの自分のことで喜怒哀楽が渦巻いていて、人のことどころではないのだろう。
終始むっとしていたことを後々Google+で詫びていた光宗薫の裏側もあった。楽屋へ向かう通路で泣き始めた彼女は崩れおち、立ち上がれなくなる。研究生として発表された瞬間から異様なまでの期待と注目を浴びていた彼女は、他の研究生の比ではないプレッシャーの中にいた。入らなければまずい注目度も、決して抜きんでた人気があるわけではない現状も、彼女は知っていただろう。脆い人なんだろうとは思っていたが、想像以上に思い詰めやすく、脆い人だったんだな。
非常に好きな見た目だったので、彼女が去ったことは残念だったけれど、彼女のためには早めに下がれたことは良かったのかもしれないと思った。

恋愛報道も続く。指原の時だけ「過去の恋愛」の「過去の」の部分にアンダーバーが引かれていて笑った。報道直後のラジオの、「ご飯も食べられなくて」みたいな長々としたコメントが非常に嫌いだったのだが、HKTに移籍になった彼女の対応は凄いと思った。自分が来ればその分HKTのメンバーの枠が削られる。公演に出る、選抜になる、そういう枠が狭まってしまう。よーいどんで一緒に始めた仲間の中に、大きな傷を負った大物がやってくるのは嬉しくない。そういうHKTのメンバーの気持ちがわかるからこそ、「指原を利用してください」と彼女は言う。涙をためた目で必死に笑って、怪訝な眼で自分を見つめて、明らかに「仕事として」の挨拶をする少女たちと対峙する。
そのあとにししのところに行って泣いたのも印象的。かつてAKBからSKEに移籍した「地方組」のメンバー。色々な苦労があっただろうにししも、黙って指原の髪を撫でる。少女たちは既に、言葉にしない優しさを知っている。言葉にできないこと、自分で消化するしかないことを沢山知っている。それでも誰かの傍にいたいこと、誰かの存在が嬉しいことを知っている。
かつて恋愛禁止条例に反して解雇処分になったのち、再びオーディションを受けてAKBに戻ってきた菊池あやかは「処分が軽い」と語る。菊池にしか言えない言葉だし、菊池が言うからこそ響く言葉でもある。自分のことと比較して、明らかに「人によって」処分が大きく異なることを見た彼女の複雑な心境がいい。それでも、指原も辛い思いをして苦労したんだろうと感じた彼女は、黙って見ていることにしたのだと言う。「納得した」「割りきった」「理解した」とは言わないところが好き。

平嶋・米沢の解雇については、前田や高橋と同期である一期生の平嶋とほか一名の解雇、みたいな感じの扱いだった。とがちゃんが大泣きしているのが非常に印象的。なっちゃんがインタビューに答えている。当時のことについては、学校を卒業したあと時間を持てあまして、寂しさを埋めようとした、と語る。今は専門学校に通っていて、夢を持った仲間たちと一緒にいるのが楽しい、とのこと。「私たちの恋は応援されない」と真顔で言うたかみなや、「今出会った人は運命の人ではないと思って諦める」とあっさり言うまりこと違い、にこにこしながら学校について語るなっちゃんは少しふっくらしたように見える。どちらが幸せなのか。

ゆったんの活動辞退は、発売前日の週刊誌を見せられるところからカメラが回っている。元々すべてのドキュメンタリーが「ガチ」だなんて毛頭思っていないけれど、さすがにこんなにあっさり話は進まないでしょう…。この脱退は、ミュージカルの稽古が始まったあたりから、大学デビューのような痛々しさを持ってはしゃぎ続けるゆったんの「ちょうどよかった」みたいな割り切りというか開き直りが透けて見えて、後味がよくなかったですね。

辞退といえばNMB48の城ちゃんも出ていた。あっちゃんの卒業宣言のあと号泣して、あっちゃんに抱きついていた城ちゃんは、その数カ月後にNMB48を辞めることになる。チームMセンターだった彼女が、心身ともに疲れ果てて参っていたことはGoogle+などで明らかだったし、年齢以上に幼く見える彼女がとても可哀そうだと思っていた。
城ちゃんもインタビューに応じている。辞めたことについて、「皆が自分をセンターだ・それにふさわしい逸材だと言ったけれど、自分でそのことがわからなかった」「気づけたら良かったのかも」と笑う彼女からは、子供みたいな笑顔の中に老成が見え隠れしてせつない。

印象的だったのは、東京ドームの組閣の時のチーム4のメンバーだ。一人一人名前が呼ばれてチームに振り分けられて行く中、それどころじゃないと言いたげに彼女たちは泣き続ける。チーム4がなくなってしまうこと、にひたすら泣いている。
全てが終わったあとにみなるんが、自分たちはA,K,Bのチームに並べなかった、だからチーム4はなくされた。その悔しさを持って、今後のチームで一番になれるように頑張ろう、と言っていた姿に、遅ればせながら彼女がきちんとキャプテンだったことを知る。
それを思うとこないだのリクアワの「走れペンギン」1位は一層感慨深いですね。
じゃんけん大会でぱるるが優勝した瞬間、思いっきり飛びあがって喜んでた島田が好きだよ…。

チーム移籍組の話も少し。総選挙で選抜落ちしたあきちゃと、伸び悩んでいるさえちゃん、劇場最多数と言われて満足できないまりやんぬ、大人になりたいと願うらぶたんなど。はるごんは特に何もなかった。
あと兼任組も特に何も触れられず。海外移籍に比べればインパクトは下がるけれど、結構大きなニュースだったと思うんだけどな。SKE大量卒業宣言とか、HKTの卒業とかそういう姉妹Gのニュースもほとんどなかった。あっちゃん卒業に尺を取り過ぎたかな。

ともちんが卒業宣言。彼女の経歴を思えば少し遅いくらいかと思っていたら、実際結構前から考えていたけれど「あっちゃんのように」踏み出せなかったのだ、と言う。そこに触発された部分もあるのかな。やっぱり前田敦子はふつうじゃない。

前述通りチームS・K兼任決定、そのあとの体調不良など扱われてもおかしくないエピソードがあるじゅりなは、それらについてほとんど全くと言っていいほど触れられず、ただただ終盤にフィーチャリングされていた。さすがです。かわいいのでいいです。

みぃちゃんのこと。
人目に晒され続けることが仕事であるはたちの女の子の剃髪を、すべてパフォーマンスだとは言わないけれど、やっぱり峯岸みなみはただものではないな、と思った。
映画公開直前に、恋愛報道が出た峯岸みなみは報道について否定も肯定もせず、「誰にも相談せずに」坊主にして、youtubeの謝罪動画の中で「AKBに残りたい」と泣いた。どの部分がどう影響したのか、彼女の処分は「研究生への降格」だった。
人によって処分が違う、というのは映画の菊池あやかの言葉を待たなくても、皆が知っていることだ。以前米沢・平嶋の際に言われた「イエローカードが何枚目か」ということも全くの嘘ではないだろう。ただそれだけを真に受けると指原はとっくにレッドカードだと思うので、貢献とか商品価値とか契約とか色々あるでしょう。
わたしは48Gに関しては、少女たちのドラマを搾取している自覚がある。誰が残っても誰が去っても、それなりに裏読みして楽しめる悪趣味な楽しみ方をしている。なので正直みぃちゃんが残っても去ってもいい。
面白かったのは、オリメンたちがこぞってみぃちゃんを庇ったことだ。既に蚊帳の外のあっちゃんはさておき、映画の中で「恋愛をしたら辞めるしかない」と真剣な眼で語った高橋みなみが「頑張ろう」とめったに更新しないブログに、みぃちゃん宛のメッセージを書いた。
女の子たちにとって、親友とクラスメイトの罪は同じではない。好きな子の過ちは庇うし、嫌いな子の過ちは攻め立てるし、どうでもいい子の過ちには興味がない。そういうところを見て48Gを楽しんでいます。
あとナイナイ岡村がラジオで言った「罰が大喜利になってきている」はけだし名言だなあ。次に何か報道された子は、坊主以上のことをしなければ残れない。坊主レベルのことをすれば残れるかもしれない、ということでもある。
恋愛報道でどんどんメンバーが辞めていく。解雇、辞退、移籍(という名の左遷。少なくともあれは左遷だと皆思ったはずだ。指原がそれを栄転に変えたのだ)。握手会での謝罪やファンの涙、怒り。そういうものを何度も見てきている彼女たちは、それでも恋をして、行動に出てしまう。実際に報道されて自分の事件になるまで、自分の番になるまで、そのことの実感を持てないのだろうか。ばれないと思うのか、何とかなると思うのか、考えないようにしなければ生きてゆけないのか。
人よりも沢山荷物を背負っている彼女たちは、人より少ない支柱しか与えられない。そのことに立ち向かえる子は多くない。だからこそ、想像しないように、自分の番が来ないように無意識下で祈って、罪を犯すのだろうか。難しい。

映画としては2012のほうが見ごたえがあったけど、直前のみぃちゃんの報道もあって、色々考えさせられる作品でした。
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posted by: mngn1012 | 映像作品 | 09:55 | - | - |

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