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元ハルヒラ「虎穴ダイニング」

元ハルヒラ「虎穴ダイニング」
ホストのアカルがルームシェアをすることになったのは、自称覆面レスラー、どう見たって虎頭の日向さん。その見た目に驚きつつも、日向の可愛らしさと男らしさにアカルは惹かれてゆく。

この表紙で大体全部伝わる感じ。
明るくてあまり物事を深く考えない、心優しいおばかなホストのアカルが日向と同居することになったことから物語は始まる。友人のつてで知り合ったルームシェア相手。覆面レスラーだと主張する日向だが、その顔が覆面ではなく本物であることぐらい、誰にでも分かる。表情豊かだし、そのまま風呂に入るし、そのまま寝るし、マスクと体の切れ目がないし、何だったら尻尾だってある。けれどアカルは面と向かって日向にそのことを言えないし、ご近所でもそのままで受け入れられている。どういうことなの。

日向さんは可愛い。寝ぼけて喉を鳴らしたり、髭がふさふさしていたり、風呂あがりの毛並みがふわふわだったり。疲れているときにはうなじのあたりの毛もぱさついている。かわいい!
一方で非常に格好よくもある。レスラーを自称してもおかしくないくらいの体格、それほど口数は多くなく、寛容。男も女も憧れて惹かれてしまうよ、という人格者。
顔がほとんどデフォルメされていない虎そのものなんだけれど、日向の人間性が物凄く雄弁に表現されている。単純に絵が上手い、動物が上手いというのもあるんだけれど、そこに日向というキャラクターの味が出ている。最初はかれの正体が気になっていたアカルが徐々に惹かれているのも無理はない。だって!すごく!格好いいんだもの!!

アカルはアカルで、明るくて健気でばかでかわいらしい。元々アカルの好意を適当にあしらっていた日向が、次第にほだされていくのも分かる。一生懸命で直情型ですれていないかれにまっすぐな好意を向けられたら、悪い気はしない。

すごい本である。出オチ、設定オチで終わってしまってもおかしくないぶっ飛び方だけれど、きちんと物語として成立していて、一冊十分楽しめる。どころか、もっと続きが読みたいと思わせてくれる。ケンタウロスBL「equus」も凄かったけれど、虎男も負けてない。読み進めるうちに、すごい作品に出会ってしまった、という高揚がどんどんうなぎのぼり。かわいい!かっこいい!ときめく!

虎で日向さん、というところに反応しないはずがないんだけど、日向さんはアカルにいつ雷獣シュートしてくれるんですかね!
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 08:46 | - | - |

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