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薄桜鬼 碧血録 第二十一話「雪割草の花咲きて」

千鶴を置いて蝦夷地へたどり着いた土方は、慣れない気候の中、新しい仲間たちと戦いの日々を続けている。新型兵器での戦いにひとまず勝利した土方は、捕縛された敵を見下ろして、かつての自分達を思い起こす。気合いだけで戦おうとするかれらに、薩長に向かっていった新選組を重ねる。その様子がいかに愚かなものだったかと噛み締める土方の心情は、わかるようでいて読めない。
無闇に斬りこんで死に急ぐまねはするな、という言葉に斎藤を思い出す。

相変わらず本編よりも史実に乗っ取っているアニメ様。千鶴のモノローグが知らせる戦況が細かくて非常にいい。二隻の船を座礁・沈没させて海上戦力の要を失ったかれらが何とか策を生み出そうとしている会議中、土方を発作が襲う。ゲームでは千鶴視点のみで話が進むので、離れ離れになっている間のことは殆ど分からなかったけれど、アニメは視点の切り替えが自由なのでいい。
ひとり逃げ込むように自室へ戻り、羅刹化して発作で苦しむ土方は千鶴の幻覚を見る。誰もいない暗い部屋で、なにもないところへ手を伸ばす土方の様子が哀しい。けれど心配した大鳥が扉の向こうから声をかけると通常の状態に戻ってしまうあたりもまた土方らしい。

雪が降り厳しい寒さが続く蝦夷地とは違い、千鶴は穏やかな気候の中、墓参りに向かう。人のよさそうな和尚に声をかけられた彼女の返事は、らしくなく暗い。
綱道の墓前で彼女を待っていたのは風間だ。どこまでのいきさつを知っているのかは定かではないが、千鶴を庇った結果である綱道の死を「鬼の道を踏み外したものの末路」なんて言ってしまうのが風間だなあ。その言葉は綱道の死を侮辱し、千鶴を怒らせるのだけれど、それよりも彼女がむきになったのは、土方についてかれが話したときだ。かれは土方が千鶴を守ると言ったのに、置き去りにした・裏切ったと言う。千鶴はそもそも守って欲しかったわけではないと反論するが、それは彼女の気持ちであって土方の言葉とは関係ない。風間にしてみれば、非力で身よりもない千鶴を一人きり放り出したとしか考えられない。この風間の、いきなり現れたり手段を選ばずに行動するくせに、誓いに関してだけは絶対に守り通す・決して嘘をつかないところがいい。人間の機微が分からないということもあるんだろうけれど、ばかみたいにまっすぐで気持ちがいい。
だからこそかれは誓いを果たすため、土方と戦うのだ。
しかし風間ろくに見せ場がないな!今回こそはと思ったのに!

墓参りの帰り道、和尚が千鶴に手紙を届けにくる。役職を任されて更に仕事が増えた土方を心配した大鳥が、彼女を函館に召集するための手紙だ。それを読んだ彼女は心の中で函館に行くことを決心する。彼女の目を見た和尚が「行きなさるか」と何もかもを理解したようにコエをかけると、「お世話になりました」と千鶴が言う。なになにどういうことになってたの…墓参りして感心だ、って言われてたかと思えば、すべての事情を知っているかのような和尚。手紙を読んだわけでもないだろうに、内容をすべて分かっている和尚。なになに。
てっきりここだけ風間ルートでもなって、風間ともども蝦夷地へ向かうのかと思っていたら、土方ルートのままだった。それはいいんだけど、この手紙のくだりは無理があるな…。(見落としてるだけだったらすいません)

ともあれ函館に、正式に任命された土方の小姓として千鶴は赴くことになる。辞令などというものに簡単に頷くわけがない土方の性格も見越していたのか、千鶴は早々とそれを破り捨て、彼女自身の言葉で傍にいたいと伝える。土方の傍にいたいという千鶴の気持ちと、これまでに別れてきた仲間たちから決まって言われた「土方を頼む」という願い。それに応えなくてはならないと言う彼女のつよい気持ちに、千鶴と離れたあと弱っていた土方は押された。
それまでずっと、見捨ててきた仲間や自分についてきてくれる仲間、志半ばで息絶えた仲間や千鶴のために我を殺してきた土方が、とうとう千鶴に手を伸ばした。そして土方が一端腹を括ってしまうとあの男が出てくる。
デレ方さんが。
大鳥のからかいや冷やかしにも一切動じないどころか、何倍もの強さののろけでもって対抗する土方さん。聞いてないことまで言う土方さん。全く羞恥心がなくて、しれっとした顔で言う土方さん。ヒー!

個人的には、土方が千鶴の自覚よりも早く彼女の気持ちに気づいて、自分では彼女を幸せにできないからと、先手を打つかたちで気持ちには応じられないと千鶴を一端突き放すくだりがすごく好きなので、ここもちょっと挟んで欲しかったなー!百戦錬磨のモテ男っぽくていいとおもうのだ。大物芸妓に男前って言われても「よく言われる」って返す男だし!

宮古湾艦隊の奇襲も結局は負け戦になった。命からがら逃げ出す仲間が、己の無力さを嘆くのを見た土方は、かれらにやさしい言葉をかける。もともと優しい男だけれど、こんなふうに分かりやすい優しさを表に出すようになったのは、近藤がいないからかもしれない、とふと思った。近藤という人好きのする男が奥に構えている限り、土方はどれほど鬼になってもよかった。かれが無意識の飴をいくつも撒いてくれるので、土方はひたすら鞭を振り回していればよかったのだ。
けれど今はそうじゃない。優しい近藤も、自分を諌める山南も、あとから平隊士を慰めたり律したり鼓舞したりと言ったフォローをする仲間も殆ど残っていない。そういう状況と長い戦局が、そして多分千鶴が待っていてくれるということが、土方の心を柔らかくする。
だからと言って負け戦は負け戦だ。帰還した土方は、千鶴の肩を無言で抱いて、やりきれない敗北を噛み締める。函館が戦場になるからと、また千鶴を突き放すことを言いながら、それを否定してくれる彼女の言葉にどこか安心してもいるようだ。
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posted by: mngn1012 | 薄桜鬼 | 21:39 | - | - |

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