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元ハルコ「HUGキスあくしゅ」

元ハルコ「HUGキスあくしゅ」
同僚の教師・青柳のことが好きな上諏訪は、かれと接点を持ちたくて、英語を教えてくれと頼む。しかし、上諏訪のもとにやってきたのは、兄に頼まれた青柳弟・一幸だった。戸惑いながらも、なんとなく上諏訪と一幸は美術室で時間を共有するようになる。

表紙もタイトルも雰囲気があって凄くかわいい。

美術教師の上諏訪は、露骨なまでに青柳に恋をしている。きれいだけれど冷たいところのある青柳に夢中になって、なんとかして親しくなりたくて、英語が得意なかれに教えてくれるように頼んだ。はっきり言ってそれは英語じゃなくてもなんでも良かった。青柳が得意なものなら。距離を縮めるきっかけになるようなものなら。
あきらかに上諏訪に気のない青柳はそれを承諾した。しかし上諏訪の前に現れたのは、生徒であり青柳の弟である、一幸だった。兄と同じく英語ができるかれが、兄に頼まれて、上諏訪に英語を教えることになったのだ。上諏訪に相談することも了解をとることもなく、かれが本当は何を期待しているのかも知っているであろう青柳は、自分に頼まれた用事を弟に振った。本当に英語を学びたいのなら弟でも構わないはずだけれど、上諏訪は一幸では不満なはずだ。それはつまり英語を学びたいわけではないのだ、ということになる。そうなれば青柳は真っ向から上諏訪を拒むこともできる。面倒な片思いを回りくどいやり方で実らせようとしている上諏訪を、対抗するかのような回りくどいやり方でもっと青柳は拒否した。

しかし青柳にも、そして上諏訪にとっても意外だったのは、意外と上諏訪と一幸が仲良くなったことだ。教師と生徒という純然たる立場の違いはあれど、二人はなんでもない会話をして、それなりに楽しそうだ。上諏訪が窓から青柳の姿を目で追っていても、一幸はどうでもよさそうだ。ふたりの距離は地味に近づいていく。友達というところまではいかないけれど、気安い相手になってゆく。

青柳が好きな筈の上諏訪は、徐々に一幸のことが気になり始める。兄のことばかり探して、兄のことばかり考えている上諏訪を笑ってみていた一幸は、次第にそれが不満になる。なんとも言えないもやもやした気持ちを抱える一幸は、まだそれが何なのかも、どうすれば抑えられるのかも分からなくて、焦ったり苛立ったり突飛な行動に出たりする。子供の恋はもどかしくて、叶うはずがないと思い込んでいるからせつないのに、それでも収束できない、勝手のわからなさがどこか可笑しくもある。

青柳を思っている上諏訪と、自分の気持ちがうまくコントロールできない一幸の恋愛はなかなかまとまらない。些細なことに揺れたり、怪我したりして、一歩ずつ距離を縮めていく。
物語はおそらく敢えて、多くを説明しないようなかたちで展開していく。説明を故意に省きまくっているような、そういう印象を受ける。そのため、コミックスで続けて読んでいるにも関わらず、飛ばし飛ばし読んでいるような気になった。週刊雑誌を一週間買い忘れたような、ドラマを一話見忘れたような、そういう感じ。その後読み進めると、自分が見忘れた回になにがあったのかは大体想像できるんだけれど、でも補完しきれない部分もあってもどかしい、悔しい、そういう気持ちになるのだ。余韻がある、語らないことで語らない部分を雄弁に描く方法なのだろうけれど。
なにがどうなってそうなったのか、を順を追って説明するだけが漫画じゃないので、こういう手法もありなのだとは思う。しかし個人的には、コンプリートできずに終わってしまった物語のような、収まりの悪さを覚えてしまった。非常に普遍的な設定を、読み手を選ぶ手法で描いたと思う。そしてわたしはそこに選ばれなかった。ストーリーもキャラも可愛いので非常に口惜しい。まだ若い、しかも生徒と付き合うようになったことに悶々とする上諏訪とか、一幸の前髪の短さとかほんとにかわいいのに!
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posted by: mngn1012 | 本の感想(BL・やおい・百合) | 23:46 | - | - |

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